筋トレの後の眠気について
加圧トレーニングをはじめ、筋トレを行った後に「眠たくなる」という話は、なんとなく聞いたことがあるかと思います。トレーニング直後から眠たくなる人もいれば、翌日になってから睡魔に襲われるという人もいます。
お休みの日の朝からトレーニングをしていれば眠たくなったとしても問題ありませんが、お仕事前や予定のある時にハードな筋トレをしてしまって、途中から眠たくて仕方なくなってしまうと大変ですよね。
そこで今回は、筋トレが眠気を引き起こすメカニズムと、眠気の対処法を考えていきましょう。
眠気が起こる原因とは
筋トレをすると、目には見えない変化が身体の中で起こっています。その影響によって筋トレ後に眠たくなるのですが、その原因はいくつか考えられます。
一つ目は副交感神経が優位になるということです。筋トレ中は交感神経が優位に働くので、身体は緊張状態になります。その後トレーニングを終えると、緊張状態から身体をリラックス状態に戻そうとするため、副交感神経が優位になります。この自律神経の入れ替わりが眠くなる原因となるのです。
二つ目は体温や血糖値が急激に低下するということです。筋トレをすると血管が拡張して体温が上昇しますが、トレーニングを終えると汗をかいた身体の体温は急激に下がります。人間は日中活動時の体温が夜に急激に下がることで眠気を感じるとされているので、それと同じように筋トレ後に体温が下がると脳が眠いと感じてしまいます。また、筋肉を動かすためにブドウ糖が消費されることで、血糖値も下がります。そうすると脳が栄養不足状態となり、働きが低下するために眠気が生じます。
三つ目は成長ホルモンの影響です。筋トレをすると成長ホルモンの分泌が盛んになります。成長ホルモンは深い眠り(ノンレム睡眠)を誘発する特性を持つ物質のため、分泌量が増えると眠気が引き起こされます。
仮眠がとれない場合の対処法
何の予定も入れていないお休みの日であれば、トレーニング後に仮眠を取ることも可能だと思いますが、すぐ後に仕事や予定があって、眠気をどうにかしたい!という時もあると思います。そういった時の対処法もあります。
まずは筋トレ後にチョコレートなどで糖分を摂取することです。筋トレをするとブドウ糖消費のために血糖値が下がるとお話しましたが、この血糖値の低下による眠気を引き起こさせないために糖分を補ってあげるということです。ただし、チョコレートなどを大量に摂取しすぎると、血糖値が急上昇することによってインスリンが過剰分泌され、さらに眠気を強めてしまう可能性もあるので、摂取しすぎには気を付けましょう。
二つ目の対処法は、筋トレ後にストレッチなどをおこなってゆっくりクールダウンさせることです。筋トレ時からの急激な体温低下を抑えるために、ストレッチなどをして徐々に体温を下げるようにしてあげましょう。また、大量にかいた汗が体温を奪うので、シャワーを浴びたり、着替えをしたりすることも有効的です。
筋トレ前にできる予防策
筋トレ後に眠たくなってしまうのは、身体の構造上起こってしまうものです。それが分かっているなら、睡魔が襲ってきてからの対策をするよりも、事前にできる予防策があればその方が良いですよね。
筋トレ前にできる予防策としてできることの一つ目は、カフェインを摂取しておくことです。コーヒーやお茶などに含まれるカフェインは眠気を覚ますだけでなく、集中力を高めてトレーニングのパフォーマンスアップも見込めます。カフェインの覚醒効果の持続時間は30分~4時間ほどと言われているので、筋トレ前に摂取しておくのがベストです。ただし、カフェインには利尿作用のデメリットもあるので、飲みすぎには注意しましょう。
もう一つ予防策としてできることは、糖質やタンパク質を摂取しておくことです。筋トレ後に摂取をしても眠気対策になりますが、筋トレ中はエネルギーが消費されることが分かっているので、予め糖質やタンパク質をチャージしておいても効果的です。満腹感を感じるところまで食べてしまうと副交感神経が優位になってしまうので、バナナやおにぎり1個程度のお腹にたまらないメニューに留めておきましょう。
まとめ
筋トレをおこなった後は、血糖値や体温の低下によって、どうしても眠気を感じてしまいます。これは仕方のないことです。特に加圧トレーニングでは低負荷・短時間のトレーニングでも激しい運動をしたのと同じ状況を作り出しているので、通常のトレーニングよりも眠気を感じやすくなります。
時間のある休日にトレーニングすることがベストですが、どうしても仕事や予定がある場合は、事前にカフェインや糖分を摂取して、眠気対策をしておくことをおすすめします。そしてトレーニング後には、有酸素運動やストレッチでゆっくりクールダウンさせることで、眠気対策と共にダイエット効果も狙っていきましょう。
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