スマホ太りについて
皆さんは「スマホ太り」というのをご存じですか?「いつもと同じ食生活なのに体重が増えてきた」「ダイエットをしていてもなかなか痩せられない」というお悩みの方は、このスマホ太りを疑ってみましょう。
スマホは今や生活必需品となっており、四六時中スマホが手放せないというスマホ依存の人も多いと思います。寝る直前までスマホを触っているという人は太りやすくなるリスクを高めています。
今回は多くの方が陥る危険性があるスマホ太りについてお話したいと思います。
睡眠の質を悪くさせる
スマホの見過ぎが太りやすさにつながるのは、スマホから出ている「ブルーライト」が大きな原因です。ブルーライトとは可視光線(目に見える光)の中でも網膜まで届く波長の強い光のことで、目への刺激がとても強いものです。
スマホだけではなく、テレビやパソコンからもこのブルーライトが出ているため、眼精疲労や頭痛などの症状も出てきます。また、悪影響の一つとして「睡眠の質を下げる」ということが挙げられます。
人が眠る時には「メラトニン」という睡眠ホルモンが分泌されています。このメラトニンは夜になると分泌され、眠気を引き起こす働きがありますが、寝る直前までスマホを見続けているとスマホから発せられるブルーライトの光によって常に明るい状況にいることになりますよね。すると脳は昼間だと勘違いをしてしまい、メラトニンの分泌を抑制してしまうのです。
これが入眠を妨げ、睡眠不足になってしまう原因です。
睡眠不足になると疲労も回復しないまま朝を迎えてしまいます。また、睡眠不足によってさらに別のホルモンにも影響が出ます。それは食欲を増進させる「グレリン」と、反対に食欲を抑えるホルモン「レプチン」です。ダイエット中の方には食欲を抑えてくれるレプチンが多く分泌されて欲しいところだと思いますが、このレプチンは睡眠時間が長いほどたくさん分泌されると言われていますので、睡眠不足になるとレプチンが分泌されにくくなり、食欲が出て食べ過ぎてしまうという可能性も出てきます。
ダイエットには睡眠時間や睡眠の質というのはとても大きく関係しています。できるだけ寝る前のスマホはやめて、十分な睡眠をとり、体内のホルモン分泌を正常に整えましょう。
姿勢が悪くなる
日本人は、首が前に出ていて肩を巻き込む形の「猫背」であることが多いです。「全世界の猫背のうち60%を日本人が占めている」とも言われているほどです。昔から腰をかがめる農作業が盛んだったことや、日本人ならではの周りに合わせるという遠慮がちなところが肩を丸めてしまう原因とも言われていますが、現代においては「スマホの見過ぎ」が圧倒的に大きな原因であると思います。
スマホを見るということはずっと下を向いている状態ですから、自然と首が前に出て行ってしまいますよね。猫背になると、まず血流が悪くなります。血流が悪くなるということは、リンパの流れも悪くなるので、老廃物が排出されず溜まってしまったり、代謝が悪くなります。すると脂肪は溜まりやすく、痩せにくい身体になってしまいます。
また、猫背になると首や肩の筋肉が凝り固まってしまうため、その付近にある筋肉の動きが鈍ってしまいます。脂肪を燃やしてくれる役割のある筋肉が動かないということは、自然と脂肪が燃えにくい身体になるということです。
スマホから離れるというのはなかなか難しいと思いますが、意識的に肩の周りの筋肉を動かすストレッチなどをして、筋肉がしっかり動けるようにしておきたいですね。
背筋を伸ばし、ピシッとした良い姿勢というのは、思っている以上にたくさんの筋肉を使い、初めはキツく感じるかもしれません。しかし、キツいということは、腹筋や背筋に刺激を与えているということです。1日、2日で変化があるわけではありませんが、良い姿勢を意識して、できるだけキープできるように心がけましょう。
運動量の低下と食事バランスの崩れ
スマホを長時間見ている時というのは、どういう状況のことが多いですか?
ほとんどの場合、座りながら、もしくは寝転びながら見ているという方が多いのではないでしょうか。ある研究では、「1日のスマホ使用時間が5時間以上だと、肥満リスクが43%も増加する」という研究結果が報告されました。
これは、スマホ使用時間が5時間以上の人は、5時間未満の人に比べて、活動量が少なく、ファストフードや甘い物、スナック類の摂取量が多いということが明らかになったためです。確かにスマホで動画を見たり、ゲームをしたりと集中していると「あまり動きたくないな」「ご飯を作るのも面倒くさいな」となってしまいますよね。
ずっと座ったままの姿勢でいると、血流が悪くなり、老廃物が溜まっていきますし、当たり前ですが「動かない」ということは筋肉が鍛えられることも、脂肪が燃焼されることもありません。
ダイエットしたいなぁ…とスマホで様々なダイエット法を検索ばかりしていても少しも痩せられません。それどころか身体に起こる変化は悪いことばかりです。健康のためにも、ダイエットのためにも、スマホにかけるその時間を少しずつでも運動する時間に変えていけるといいですね。
まとめ
スマホ太りやスマホ猫背は、誰にでも起こりえることだと思います。今や私たちの生活の中で、スマホを切り離すということは難しいことではありますが、ブルーライトの影響を受けないためにも就寝前にはできるだけ見ないようにしたり、凝り固まった首や肩をほぐすためのストレッチを取り入れるなど、生活習慣を少しずつ改善していきましょう。
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