お酒を飲むことで起こる体の変化とは？

お酒は適量であれば、ストレス解消や疲労回復、アンチエイジングなど様々な効果があり、百薬の長とも言われています。
では、加圧トレーニングを行った後にお酒を飲むことはプラスに働くのでしょうか？
結論から言いますと、トレーニング後の飲酒は控えていただきたいです。
なぜ控えた方がいいのか、トレーニング後のアルコール摂取が身体にどのような影響を与えるのかを具体的にお話したいと思います。

また控えた方がいいと分かっていても、お仕事でのお付き合いや、お酒を控えることが本当にストレスになる！という方もみえると思います。どうしてもお酒を飲むときに抑えておきたいポイントも合わせてお伝えします。

トレーニングが無駄になってしまう！？

筋肉を大きく成長させるための大切なホルモンの1つにテストステロンというホルモンがあります。

お酒を飲むことでこのテストステロンが減ってしまいます。筋肉を成長させる作用があるホルモンが減ってしまうということは単純にトレーニングの効果が出にくくなってしまうということです。

また、減少してしまうテストステロンとは反対に、飲酒をするとストレスホルモンとも呼ばれるコルチゾールというホルモンが増加します。このコルチゾールは筋肉を分解させる作用があります。

つまり、トレーニング後にお酒を飲んでしまうと、筋肉を成長させる物質が少なくなることでトレーニング効果が下がってしまうだけでなく、逆に分解する物質が増えてしまうので、せっかく鍛えた筋肉量が減ってしまい、トレーニングが無駄になってしまう可能性があるのです。

筋肉はトレーニングによって破壊された筋肉を修復することで大きくなっていきます。その修復のためにタンパク質が使われるのですが、そのタンパク質をアルコールの分解に使うことになってしまうため、トレーニング効果はさらに出づらくなってしまいます。

トレーニング効果以外への悪影響とは

アルコールには利尿作用があります。またアルコールを分解させるのにも水分を使うため、多くの水分が身体から排出されます。それによって脱水症状が起こる可能性もあります。

筋肉には多くの水分が含まれていますので、水分が不足し脱水症状になってしまうと、筋肉に十分な栄養がうまく行き渡らなくなってしまいます。

また、お酒を飲むことで睡眠が浅くなってしまうこともデメリットの一つです。

アルコールの主成分であるアセトアルデヒドという物質が睡眠のサイクルを乱すと言われています。お酒を飲むと眠たくなりますが、睡眠の深さはお酒を飲んでいないときと比較すると非常に悪くなります。眠りが浅いと、筋肉を休めることができません。

特に筋肉トレーニング後は回復のために質の良い睡眠が必要です。トレーニングをした日はできるだけ飲酒を避けるようにしましょう。

トレーニング後に飲酒をする際の注意点

このように、トレーニング後にお酒を飲むことによって様々な悪影響がでてくるので、できるだけ飲酒は控えていただきたいです。ですが、どうしても大事なお付き合いがあるという場合もあると思います。

また「お酒を飲まないとストレスがまる！！」という方もいらっしゃいますよね。そういった場合には気をつけていただきたいことがいくつかあります。

飲みすぎないということは大前提として、なるべく糖質の少ないお酒（ウイスキーやハイボール）を選んだり、一緒に食べるおつまみも揚げ物などの高カロリーなものは控えるようにしましょう。

体脂肪がつかないように低カロリーなものを選んだり、タンパク質の食品（鶏肉や魚、卵、豆など）を食べることでアルコールの吸収を穏やかにしてくれます。

あと、水をたくさん飲むことも大切です。

お酒も水分だと思われるかもしれませんが、アルコールの利尿作用により例えばビールを１リットル飲むと利尿作用で1.2リットル失われるとも言われています。飲めば飲むほど身体の中の水分がどんどん失われてしまうので、脱水症状を防ぐためにもお酒を飲む時には水をたくさん飲むようにしましょう。水を飲むことで体内に吸収されるアルコールの量も薄めることができます。

大量のアルコールを摂取するとタンパク質が分解されてしまい、トレーニング効果もガクッと落ちてしまうので、種類や量に気を付けながら適度に飲むようにしてください。

まとめ

加圧トレーニングに限らず筋肉トレーニング後にアルコールを摂取することは、たくさんのデメリットがあることがおわかりいただけたでしょうか？
お酒好きな方にとっては晩酌が一つの楽しみでもあり、生活習慣になっていると思います。がんばってトレーニングをした後の喉が乾いたの状態で飲むビールは格別においしいですよね。ですが、せっかくがんばったトレーニングを無駄にしないためにもその日1日はぐっとこらえてください。

それでもどうしてもお酒を飲む場合は、アルコールの吸収が早いと言われるトレーニングの直後を避けたり、お酒の種類や食べるものを考えるなどしてトレーニング効果をできる限り下げないようにしましょう。