摂取カロリーを抑えるだけでは痩せない理由
食べてないのに痩せない!なんて言葉、よく耳にしますね。消費カロリーより摂取カロリーを抑えればいいじゃん!と過度な食事制限をしがちですが、それでは痩せません。
今回は食べていないのに痩せない3つの理由についてお話します。
思った以上に動いていない運動不足
運動しているのに痩せない、と思っている方は、カロリー消費が運動の目的になっていて、ランニングなどの有酸素運動ばかりしていませんか?実はそれでは痩せません。
運動の目的はいかにして体内のエネルギーを使える代謝のいい体作りをするか、ということです。 ダイエットを成功させるには、基礎代謝の向上が欠かせません。なぜなら、基礎代謝が高まると消費カロリー量が増え、太りづらく痩せやすい身体になるためです。その基礎代謝を上げるには筋トレで筋肉を増やすことが大切です。
実は、長時間の有酸素運動は脂肪を燃焼すると同時に筋肉も分解してしまっています。長時間の有酸素運動のせいで痩せづらくなっているのかもしれません。ですので、有酸素運動をするときは、筋トレをはじめとする無酸素運動と一緒に行いましょう。有酸素運動と筋トレを組み合わせると、筋トレによって筋肉が増えることで体脂肪を燃焼しやすくなるほか、体力の向上も期待できます。
筋トレを取り入れる時は、大きい筋肉を意識しましょう。大きい筋肉(腹筋や背筋、大胸筋、ハムストリングスなど)を鍛えると基礎代謝が高まり、より効率的にカロリーを消費できるようになります。
睡眠不足
睡眠時はダイエットや美容に大きく影響するホルモンが分泌される大切な時間です。ぐっすり眠るとこれらのホルモンの分泌量が増え、代謝がよくなったり、食欲が抑えられたりしてダイエットにうれしい効果があります。しかし、逆に睡眠時間が短かったり、質の悪い睡眠だったりすると疲れがとれないばかりか、代謝を低下させ、ダイエットには悪影響をもたらしてしまうのです。
成長ホルモンは子供の成長に欠かせないホルモンですが、実は大人になっても分泌されています。成長ホルモンは美容・健康にとって非常に大切なホルモンです。様々なダメージを受けた細胞の修復や再生をしたり、肌のターンオーバーの正常化を促したりして、アンチエイジングに欠かせないホルモンなのです。この成長ホルモンは睡眠時に分泌されます。なので睡眠不足になると、この成長ホルモンの分泌が減り、新陳代謝の低下してしまったり、肌荒れを引きおこしてしまいます。
睡眠中には成長ホルモンの他にも、レプチンというホルモンも分泌されます。レプチンは脂肪細胞が分泌する、食欲を抑えてくれるホルモンです。睡眠不足になるとレプチンの分泌が減ってしまいます。反対にグレリンという胃で作られるホルモンがあり、グレリンは食欲を増進する働きがあります。このグレリン、睡眠不足になると増えてしまう性質があるのです。ということは、睡眠不足になると食欲を抑えてくれるレプチンホルモンが減って、食欲を増進させるグレリンホルモンが増えてしまうことになるので、睡眠時間が短かくなると食欲が増して太りやすい身体になってしまいます。
実は、睡眠の量と質はダイエットと関係が深いことがわかりましたね。睡眠は十分にとり、成長ホルモン・レプチンホルモンをしっかり分泌させましょう。
生命の防衛本能が働く
過度な食事制限をすると、体重は減るでしょう。しかし、その先は減りません。なぜかというと、摂取カロリーが基礎代謝より少ない飢餓状態になると、身体は自身を守ろうと基礎代謝を抑えて、餓死から逃れようとする防衛反応が起こります。これを「恒常性(ホメオスタシス)」と言います。
ホメオスタシスは身体の状態を一定にキープしようとする機能です。暑い時に汗をかいて体温を下げようとしたり、身体に水分が減ってきたら喉が渇いたりすることです。ダイエットでいうと、過度な食事制限を行うことでこのホメオスタシスが働き、体が飢餓状態になっていると認識した状態になってしまうと、「飢餓状態に備えなければ」と少ない食事から脂肪を蓄積しようとするようになってしまいます。少ないエネルギーでも身体を動かせる省エネモードに切り替わるのです。省エネモードになると、少ないエネルギーでも動けるようにしなくてはならないので、代謝が下がった状態になります。代謝が落ちると体重も減りづらくなります。俗にいう停滞期です。
さらにこのホメオスタシス効果が働いている時(停滞期)に、人はダイエットを挫折しがちです。どれだけ頑張っても成果(体重が落ちない)が現れないからです。そこで、ダイエットを挫折してしまって、ダイエット前の生活に戻してしまったら、恐怖の体重リバウンドが激しく起こるでしょう。恐ろしいですね。結果、食べないダイエットは絶対にやめましょう。
まとめ
食べていないのに痩せない理由をお話しました。結論から言いますと、食べないダイエットは絶対にやめましょう。食べないダイエットは体重が減るという即効性はありますが、いつか食べ始めた時に、その食べたものが身につく、リバウンドが起こります。ダイエット前より身に付きやすくなっているはずです。食べなくなったことで代謝が悪くなっていて、太りやすい体質になってしまっているのです。さらに、食べなくなったことでお肌や健康状態も悪くなっているでしょう。
食べないダイエットは良いことは無いといっても過言ではありません。美しく痩せるためには、栄養は欠かせません。オーバーカロリーに気を付けつつ、必要な栄養を摂り、適度な運動をしましょう。
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