筋肉は休息も必要
筋肉を成長させるためには、負荷を与えることが必要です。そのことは皆さんご存知だと思いますが、注意をしていただきたいのが休息も大切だということです。
筋トレをがんばって筋肉をつけたい!とやる気に満ち溢れている方は、もっと鍛えたい!もっと身体を絞りたい!と毎日がんばってしまいがちですが、負荷を与えすぎてしまってもよくありません。
特に加圧トレーニングを行う場合は、血流を制限することで、身体に流れる酸素量が少なくなるため、トレーニング後は自分が思っているよりも身体はクタクタの状態です。このまま十分な休息を与えないといつまでたっても筋肉は疲れ状態で成長が鈍くなります。
トレーニングによって筋肉にダメージを与えた後はしっかりと休息をとりましょう。
では、筋肉の休息は一体どのくらいの時間が必要なのでしょうか?休息が大切な理由と合わせてお話していきます。
超回復のメカニズムとは
皆さん「超回復」という言葉は聞いたことがありますか?
人間の体は、トレーニングをした後、ただ単純にダメージを受けた筋肉を元の状態に回復させるだけではありません。トレーニングを行うことによって筋肉の破壊、疲労の蓄積など、さまざまなストレスがかかることで、体力が一時的に低下をします。
しかしその後に休息をしっかりとることで、元の筋肉よりもより丈夫で太くなる現象が起きます。このようにトレーニングによって壊れる前の筋肉よりも強い筋肉が再生される現象のことを「超回復」と言います。
この超回復を繰り返していくことで、筋肉が徐々に大きくなり、筋力アップをすることで基礎代謝も上がります。そして太りにくい体へとなっていくのです。
超回復は一般的に、トレーニング後48~72時間(2日~3日)の休息が効果的とされています。十分な休息をとらずに、48時間よりも短い間隔でトレーニングを行ってしまうと、筋肉が十分に回復する前に再び筋肉が破壊されてしまいます。
そうすると、徐々に疲労が蓄積されてしまい、本来の目的である筋力アップ効果を得られないようになってしまいます。
筋肉の破壊とは
これまでのお話の中でも何度か出てきている「筋肉の破壊」という言葉ですが、筋肉が壊れると言われると、なんだか恐ろしいことが起こっているように感じますよね。ですが、「筋肉の破壊」というのは、私たちの体の中で日々、当たり前のように行われています。
そして、筋肉は壊れたままではありません。人間の体には壊れてしまった組織を治そうとする力が備わっていますので、安心してください。
まず、筋肉とは主に骨格筋、心筋、平滑筋という3つに分類されますが、私たちが普段言っている筋肉とは「骨格筋」のことです。この骨格筋とも呼ばれる筋肉は、「筋繊維」という1本1本が細い糸のような形をしたタンパク質のヒモが集まって、束になることで作られていますが、激しい運動をすることで、このヒモを作るタンパク質の一部がバラバラになり、血液中に流れ出してしまいます。
このことを「筋肉の破壊」や「筋肉が損傷する」と表現しています。
そして先ほどもお話しましたが、壊れた筋肉はそのままの状態になってしまうのではなく、自力で修復をします。その際、運動後に48~72時間程度の休息を取ることで、「この程度で壊れていてはダメだ!もっと強くなろう!」と筋肉は激しい運動にも耐えられるように運動以前の身体よりも強くなろうとします。
この筋肉の破壊と修復を繰り返すことで筋肉を鍛えることができるのです。
最適なトレーニング頻度
筋肉をつけるには十分な休息が大切になることは本当ですが、休息が長すぎてしまうと今度は筋力が元の状態に戻ってしまうので気を付けなければなりません。
休息が大事だからと長くなればなるほど、筋肉は衰えていきます。
超回復で筋肉が以前よりも強く再生したタイミングで、次のトレーニングを行うことが理想です。これを繰り返すことによって徐々に筋肉が成長していくというのが超回復理論の考え方です。
超回復の効果を最大限に生かすためには、トレーニングを行う頻度がとても大切になるということがお分かりいただけるかと思います。
トレーニング後48~72時間の休息が必要ということは、基本的にトレーニングを行ったら2~3日は休むことになります。すると自然にトレーニング頻度は週2回が理想的ということですね。
ただし、もちろん個人差がありますので、あくまでも一般的な理論として参考にしていただき、トレーナーと相談しながらスケジュールを立てていただけるといいと思います。
まとめ
超回復によって筋肉をつけさせるためには、トレーニングを行って筋肉を破壊させること、その後ゆっくりと筋肉を休ませ修復をしてあげること、この2つがセットになるということがお分かりいただけたと思います。筋肉を付けたい方こそ、トレーニング後はしっかりと休息をとりましょう。
加圧トレーニングでは、超回復だけではなく、血流制限によって分泌される大量の成長ホルモンからも筋力アップ効果を得ることができます。また、低負荷でもウエイトトレーニングなどの重い負荷をかけたトレーニングと同じような効果を得ることができます。
ですが実際には重い負荷をかけているわけではありませんので、関節や靭帯にかかる負担が少なくすみ、体力に自信のない方や膝や腰などに不安がある方など、どんな方でも無理なくトレーニングを行っていただけますので、ぜひ加圧トレーニングを体験してみてください。
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