内臓脂肪と皮下脂肪、それぞれへの効果的なアプローチ方法

効果的な脂肪の落とし方とは?

ダイエットをしている人の目的は、ほとんどの場合「体重や体脂肪を落とすこと」だと思います。

体重というのは、体重計ですぐに増減を確認することができるので、ダイエットの進み具合が分かりやすいのですが、体脂肪はちゃんと減らせているのか、というのがあまりピンと来ていない人が多いのではないでしょうか?

体脂肪の中でも「内臓脂肪」と「皮下脂肪」の2種類があることを知っていただき、それぞれの違いと落とし方のコツを覚えていきましょう。

内臓脂肪とは

内臓脂肪は、その名の通り内臓の周りにある脂肪です。お腹周りを中心に、胃や腸を覆う膜に蓄積する脂肪で、蓄積してくるとお腹がポッコリと張り出した体型になることから、リンゴ型肥満と呼ばれます。

内臓の周りについている脂肪のため、適正体重で一見太っているようには見えなくても、実は内臓脂肪が蓄積されているという方も多いので、要注意です。内臓脂肪は女性に比べて男性の方がつきやすいと言われています。それは、女性ホルモンの一種であるエストロゲンの働きが影響しているからです。そのため、エストロゲンの分泌が低下してしまう更年期以降は、女性でも内臓脂肪がつきやすくなってしまいます。

中高年になり、お腹周りのサイズが大きくなってきていたら、それは内臓脂肪に注意が必要なサインかもしれませんので、気をつけてください。

メタボリックシンドロームという言葉を一度は聞いたことがあるかと思いますが、日本語では「内臓脂肪症候群」という意味になります。内臓脂肪は生活習慣病の原因の一つとなるもので、高血圧や糖尿病、動脈硬化や心臓病など、さまざまな病気を引き起こす可能性があります。

特に内臓脂肪が付きやすいと言われている男性の方は、一度、内臓脂肪が測定できる体組成計などで内臓脂肪率を測ってみることをおすすめします。

皮下脂肪とは

皮下脂肪は、主に皮膚と筋肉の間にある皮下組織に蓄積する脂肪です。全身につきますが、特にお尻や太ももなどの下半身に集中してつきやすいため、洋ナシ型肥満と言われています。皮下脂肪は、内臓脂肪と違って見た目で判断をしやすい脂肪となります。お腹がたるんで、指でつまめるような一般的に脂肪といわれる部分が皮下脂肪だと思っていただくと分かりやすいと思います。

内臓脂肪と皮下脂肪との違いとして一番に挙げられることは、皮下脂肪は、生活習慣病のような病気の原因にはならないということです。むしろ、体温の維持や、内臓や骨を保護する働きがあり、私たちの体を守ってくれる存在とも言えます。男性の方がつきやすいと言われている内臓脂肪に対して、皮下脂肪は女性の方がつきやすい脂肪です。これは、女性が赤ちゃんを育てるための大切な子宮を守るためのクッションとしての役目があるからとも言われています。

女性から目の敵にされることの多い皮下脂肪ですが、衝撃緩和の働き以外にも保温効果があるので、多くの女性の悩みでもある体の冷えからも守ってくれる役目があります。

では、皮下脂肪はどれだけついていても気にすることはないのか?ということになってしまいますが、そうではありません。皮下脂肪がつきすぎてしまうと、今度は脚や腰を痛めてしまい、日々の生活に影響が出てしまうことがあるからです。また、スタイルアップを目指している方にとって、丸みを帯びた体型になってしまうのは理想とは言えないですよね。健康のためにも、美容のためにも、ほどよい皮下脂肪量をキープすることが大切です。

それぞれの脂肪を効果的に落とすための方法

内臓脂肪も皮下脂肪も同じ体脂肪なので、「運動不足」「食生活の乱れ」「睡眠不足」など、増えてしまう原因はほとんど同じです。ただし、それぞれを落とすための効果的なアプローチ方法が違ってきます。それは、内臓脂肪がつきやすく落としやすい脂肪というのに対して、皮下脂肪はジワジワと蓄積されて落としにくい脂肪だからです。性質が違うので、落とすためのアプローチ方法も変わってきます。

まずは内臓脂肪。内臓脂肪というとお腹周りにつきやすいので、ついつい腹筋をして筋肉をつけようと思われる方も多いと思いますが、それよりもウォーキングやランニングなどの脂肪燃焼効果の高い有酸素運動を続けることがおすすめです。比較的落としやすい脂肪ですので、有酸素運動と普段の食生活を改善するだけでも効果は十分に得られるはずです。

続いて皮下脂肪。皮下脂肪は筋肉量の低下と運動量の低下が蓄積の大きな原因となるので、食事のコントロールももちろん大切ですが、全身を鍛える筋トレをメインに行っていただきたいです。すると筋肉量の増加により基礎代謝もアップするので、効率よく皮下脂肪を落とすことができます。

また、筋トレを行った後に有酸素運動をプラスすると、有酸素運動だけを行うよりも高い脂肪燃焼効果が期待できます。つまり、筋肉量を増やすことで皮下脂肪にも内臓脂肪にも効率よくアプローチができるということなので、ぜひ筋トレを取り入れていただけたらと思います。

まとめ

落としたい脂肪が、内臓脂肪なのか皮下脂肪なのかによって、落とすためにやるべき運動のタイプが変わることが分かっていただけたと思います。両方の脂肪を落としたい!という方は筋トレ+有酸素運動で脂肪燃焼効果を高めましょう。

筋トレは体力がいるから…と諦めている方も、加圧トレーニングで低負荷・短時間での筋トレをスタートしてみてはいかがでしょうか?

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