食欲を抑えるために必要なこと
ダイエットをしているのに、どうしても食欲に勝てない、小腹が空いてついつい食べてしまう、という声をよく聞きます。食べないようなダイエットは絶対にNGですが、摂取カロリーが消費カロリーを上回ってしまったり食べ過ぎると、どうしても太ってしまいます。今回は食欲を抑えるための3つの方法についてお話します。
水やお茶、スープを飲む
空腹を感じたとき、実は空腹ではなくてただ喉がかわいているだけということもあります。空腹感はお腹に何かを入れることで満たされることも多いものです。ですから、空腹を感じたら、とりあえず水やお茶を飲んでみましょう。
また、食事の前にコップ一杯の水を飲むと、お腹にたまるだけでなく、胃液が薄まり、過剰な食欲を抑えられます。いつもドカ食いで悩んでいる方は食べ過ぎ防止に役立ちます。食前には炭酸水もおすすめします。炭酸水を食前に飲むことで、水同様に過剰な食欲を抑えてドカ食いを防止する効果があります。具体的には、食前20〜30分前にコップ一杯300ml以上の炭酸水を飲むと効果的です。満腹中枢は食べ物を摂取してから15〜20分後に働き始めます。そのため炭酸水を食前に取り入れることで、食事中に満腹感が得られるようになり、食欲を抑えることができるのです。
食事内容でいうと、スープを取り入れましょう。スープを食事でとると、スープの水分でお腹がふくらみ、食べ過ぎをセーブできます。食欲を抑えることができます。食欲を抑えるだけでなく、具材次第でほかのおかずの栄養補填にもなります。ビタミン・ミネラルなど不足しがちな栄養をカバーするのに最適ですし、汁に溶けた栄養もそのままとれます。また、お肉などのタンパク質を入れて具だくさんにすれば、スープがメインディッシュにもなります。具材や料理方法次第で自由度が高い点が魅力です。食材やダシ、調味料などのうまみで満足感を高めやすいため、積極的に取り入れましょう。
普段から食物繊維の多い食材を摂り、ゆっくり食べる
食物繊維を含む食べ物は体内での消化スピードが遅いので、胃が空になるまで時間がかかります。更に、糖質や脂肪の吸収を穏やかにし、血糖値の上昇を抑える作用もあるので腹持ちもよくなります。腹持ちが良くなるという事は食欲抑制に効果的と言えるでしょう。
また、食物繊維を多く含む食品は噛む回数が増えるので、満足感を感じやすくなります。咀嚼によって歯根膜や頬の筋肉が刺激され、その刺激が脳の視床下部に伝わります。 その際、満腹感をもたらす神経「ヒスタミン」という物質が分泌されます。つまり食べ過ぎの予防につながります。咀嚼によっても食欲を抑える効果があるのです。
そして、食物繊維だけでなくたんぱく質も積極的に摂りましょう。たんぱく質も食物繊維と同様に、消化に時間がかかる腹持ちのいい食べ物です。高たんぱく質の食事を取ると小腸からコレシストキニン(CKK)というホルモンが分泌されます。コレシストキニンには満腹感を感じやすくしてくれる効果があり、食べすぎを防げるということが分かっています。食欲を抑えることができるのです。
また、ゆっくり食べる事を心がけましょう。食物繊維のところでも言いましたが、咀嚼することは食欲を抑える効果につながります。ゆっくりと何回も咀嚼することで、満足感を得やすくなり、結果、食べ過ぎを防げます。時間の目安としては、20分以上かけてよく噛んで食べましょう。よく噛んで食べることで、食欲が落ち着きます。
運動をする
ウォーキングなどの運動で汗を流した後は、食欲が増していつもより食事がおいしく食べられるようなイメージがあるかもしれませんが、運動後は食欲が抑えられ、運動をしなかった場合に比べ摂取カロリーが300kcal程度減ること、ウォーキングなどの運動は食欲を強めるホルモンである「グレリン」を減らし、食欲を抑えるホルモンである「ペプチドYY」を増やすことが研究によって明らかになりました。
「グレリン」は胃などから分泌され脳の視床下部に働きかける、食欲を増進させるホルモンです。胃の消化機能やエネルギー代謝に作用し、肥満や摂食障害などにも影響を与えています。その「グレリン」を減らすと食欲を抑えられ、食事の量を減らすことができます。
一方、腸管から分泌されるホルモンである「ペプチドYY」は、血糖や中性脂肪、体重のコントロールに重要な役割を果たしていると考えられています。「ペプチドYY」は、視床下部の受容体に作用して食欲を抑え食事の量を減らします。その「ペプチドYY」を増やすことでも食欲を抑えられ、食事の量を減らすことができるのです。「グレリン」を減らし「ペプチドYY」を増やすという運動をぜひ取り入れて食欲を抑えましょう。
まとめ
今回は食欲を抑えるための3つの方法についてお話しました。実は3つの方法以外にも、食欲を抑える方法はたくさんあります。例えば、食後すぐに歯をみがくことによって口の中がすっきりするので、「もう何も口に入れたくない!」と食欲がセーブできたりします。このような些細なことでも良いのです。食欲を抑える方法は身近にたくさんあります。お伝えした3つの方法以外にもご自身に合った食欲を抑える方法を見つけてみましょう。
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