月経中に太ってしまう仕組みとは？

多くの女性が抱える「ダイエットがなかなかスムーズにいかない」と悩む理由の一つに、毎月訪れる月経があります。

月経期間中はダイエットも停滞してしまうという方も多いと思います。それは女性ホルモンの周期変化が大きく関係しているので、自身の月経周期を把握し、それに合わせてダイエットを行えば、効率よく痩せることができます。

そこで今回は、月経中は太りやすいと言われる理由と、無理なく行えるダイエットの進め方をご紹介したいと思います。

月経中が太りやすいと言われる理由

それまで順調にダイエットが進んでいたのに、月経前や月経中に体重を測ってみたら、いつもよりも体重が増えていて、ショックでやる気を失ってしまった…という経験はありませんか？そこにイライラが重なり、暴飲暴食をしてしまったという方も多くいらっしゃると思います。ではなぜ、月経前や月経中は体重が増えやすく、落としにくいのでしょうか。

それは女性ホルモンの影響があるからです。

女性ホルモンにはエストロゲンとプロゲステロンの二種類があり、月経前や月経中には水分を溜め込みいやすい「プロゲステロン」が活発になることから、一時的に体内の水分量が増えるので、いつもよりも体が重たくなってしまいます。個人差はありますが、この時期に増える水分量は2000mlにもなると言われているので、2㎏前後の体重増加があっても不思議ではありません。

その他にもプロゲステロンの影響で食欲が増加したり、甘いものが欲しくなったり、むくみや便秘も起こりやすくなります。

こうしたことから、月経中は太りやすく、痩せないと言われているのです。しかし、先ほどからお話している通り、これはホルモンの影響で一時的に起こっているものなので、「リバウンドをしてしまった…」などと焦る必要はありません。

そう思い込んでダイエットを中断してしまうと、月経中は特に食欲が止まらなくなり、それまで頑張ってきた成果が水の泡になりかねません。

そうならないためにも、この時期にはどのような過ごし方をするのがいいのか、というコツをお話していきます。

月経中のダイエットの進め方

月経期間中にダイエットをするポイントとして、まずはリラックス期間であるということを覚えておきましょう。月経中は体重が落ちにくい期間なので、無理なダイエットはせず、心と体の調子を整えることが大切です。

無理な食事制限や激しい運動はストレスを溜めることになり、逆効果となります。体重を落とすよりもキープすることを意識して、リラックスしながら過ごしましょう。

そんな月経中にも、ダイエットのために無理なくできることがあります。まずは体を温めることを意識してください。月経中は基礎体温が低くなり、体が冷えやすいので、生姜を入れた温かい飲み物を飲むなどして体の芯から温めてあげるといいですね。体を温めることで血行がよくなり、月経痛の緩和にも役立ちます。

また、豆乳には女性ホルモンのエストロゲンに似た構造をしている大豆イソフラボンが含まれているので、月経中に豆乳を飲むことで、不調を予防してくれたり、代謝をアップさせる効果が期待できます。

食べ物では、鉄分を多く含んだものを食べることをおすすめします。それは経血によって、月経中は鉄が不足しがちになるからです。レバーや牛肉、ほうれん草や小松菜などの野菜、海藻類なども鉄を多く含む食材です。これらを摂りながら、ストレッチやヨガなどのゆっくりと体を伸ばす軽めの運動を取り入れられると、月経後のダイエットがスムーズに始められると思います。

月経後のゴールデンタイムを生かす

月経が終わり、体の不要なものをすっきりと排出した後なので、ここから7日～10日間は体の代謝や巡りが良く、一番ダイエットに向いている時期です。

月経中には水分を溜め込みやすいプロゲステロンという女性ホルモンが優位になっていましたが、月経後は内臓脂肪を減少させたり、筋肉量の定着をさせる働きのあるエストロゲンという女性ホルモンが優位になるので、まさにダイエットのゴールデンタイムと言えます。

月経中のリラックス期が終わった後は、一番痩せやすいこの時期に集中してダイエットに取り組むことで、必ず結果もついてきます。まずは食事です。タンパク質を意識的に摂取をしたり、和食を中心にメニューを考えると、栄養バランスが整い、代謝アップにつながります。

また、脂肪をためにくくするために、血糖値のコントロールも大切です。そのためには、食物繊維が多く含まれている野菜やきのこ類、海藻類などを最初に食べ、次に肉や魚、最後に主食のご飯などを食べるという順番を意識して、血糖値を緩やかに上げる習慣を身につけましょう。

もちろん運動も積極的に行ってください。運動習慣があまりない方は、手軽に行えるウォーキングや踏み台昇降などの有酸素運動がおすすめですが、もっとゴールデンタイムを生かしてダイエット効果を得たい！という場合は、有酸素運動の前に筋トレなどの無酸素運動を行いましょう。そうすることで、脂肪を燃焼させるための土台を作ることができ、より効果的にダイエットを進めることができます。

まとめ

月経中は、ホルモンバランスの影響でどうしても体がむくみやすく、体重も一時的に増加をしてしまいがちです。ですが、そこで焦ったり諦めたりする必要はありません。

月経中はダイエットへの準備期間だと考え、リラックスをして心と体のコンディションを整えましょう。そうすることが、月経後のダイエット成功の鍵となります。毎月訪れる体の変化とうまく付き合いながら、理想の体型へと一歩ずつ進みましょう。